テレビを観ていると、
時々ハッとする表現に出会うときがあります。
だいぶ前の話になりますが
「生活ほっとモーニング」(1月12日)を見ていて
そんな言葉に出会いました。
当日のゲストは
辰巳芳子さん。
この番組で見るまでは知らなかったのですが
かなり有名な料理研究家とのこと。
お母様の辰巳浜子さんも有名な料理研究家。
親子二代ですから筋金入りですよね。
辰巳さんの料理は素朴な家庭料理が中心ですが
どれもしっかりと手間隙をかけて丁寧に作られたものばかり。
じっくりと時間をかけて素材の美味しさを
引き出すのが大切であると繰り返しおっしゃっていました。
スタジオでのトークで辰巳さんがおっしゃったんです。
「『簡単』の先にあるものは『無』です。」
「最近『簡単・便利』なものばかり
重宝がられていますが
それは『無』の積み重ねに過ぎません」
「熱心に取り組み真心をこめて
作り上げたものは『手ごたえ』となって
必ず自分のもとに帰ってきます。」
これって料理以外のことにも当てはまりますよね。
最近は「簡単・便利」であることが、とても良いことであるように言われ
世間では「楽」をする方向ばかりに物事が進んでいます。
「『簡単』の先にあるのは『無』」
思わず姿勢を正してしまう強烈な表現でした。