ウルグアイ産?アルゼンチン産?を先に読んで下さい。
20日(月曜日)から
「ガルデル週間」が始まりました。今週の金曜日にガルデル没後70周年を迎えるのにちなんで、「70años de un mito (70年の神話)」と題して、この天才的なタンゴ歌手にちなんだ大小様々なイベントが開催されます。開催地はモンテビデオ市内にとどまらず、ガルデルの出生地とされるTacuarembo(ウルグアイの地方都市)および彼の活躍したブエノスアイレス、加えてアメリカでまで開催されるそうです。
このビッグイベントの初日であった昨日、ソリス劇場に夫婦揃って出かけました。演目はかの有名なバンドネオン奏者
Astor Piazzollaの直弟子であるRodolfo Mederos氏をアルゼンチンから呼び寄せてのタンゴ音楽の演奏。(左はその時に配られたパンフレット)
バンドネオン4名にピアノ、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ギターを加えたシンプルな構成で、バンドネオンの音色を心ゆくまで楽しみました。バンドネオンは哀愁を帯びた音色で、タンゴには欠かせない楽器。1840年代にドイツのHeinrich Bandoが発明した蛇腹楽器でアコーディオンの一種といえばイメージしやすいのではないでしょうか。最初はヨーロッパの教会で持ち運び用オルガンとして使われていたのですが、19世紀末にアルゼンチンへ輸出されてから、タンゴで使われるようになったそうです。現在バンドネオンはタンゴの花形楽器です。和音を奏でることができ、メロディーも弾けるバンドネオンは、当時主流であったギターの座を奪い、タンゴの主役楽器として成長していきました。
さて、この
「ガルデル週間」は地元の新聞にも大きく取り上げられ、様々なイベントが用意されているようです。タンゴ音楽の演奏会はもとより、ガルデルの主演した映画の上映、写真の展示会も行われるとのこと。
でも、一番の目玉は
タンゴのコンテスト。今週末に国内チャンピョンを決めるコンテストが開催され、
Tango Salon(サロン用のタンゴ)と
Tango Escenario(ステージ用のタンゴ)の2部門のファイナリストは、その後ブエノスで開催される世界大会に出場する権利を得ます。なんと、この世界大会優勝者には10,000ドルの賞金に加えて
「日本での公演」が約束されるとのこと。こんなところで日本が登場するとは思いませんでした。