イースター島二日目は一日パックツアー。
まず訪れたのが島の南の海岸沿いにある
アフ バイフ(AHU VAIHU)
ちなみにAhu (アフ)とはモアイの立っている基壇のことをいいます。
基本的にモアイより古い時代に祭儀的に使われた場所で、
時代が下って、Ahuの上にモアイが立てられるようになりました。
Ahuは今でも島民にとって神聖な場所なので
ここに上ることはタブーとされています。
蛇足ですが2003年1月、日本人観光客が
モアイ像に落書きをしたとして、現地警察に検挙されたそうです。
同じ日本人として恥ずかしい・・・。
モアイは部族の中で重要な位置を
占める人物が亡くなった際に立てられたのだとか。
したがって海ではなく人々の住む村落を
見守る形で立っているのだそうです。
日本で言うところの遺影みたいなものですね。
ここのモアイは全部、モアイ倒し戦争
(フリ・モアイ)の結果倒されたモアイです。
この戦争の原因には諸説あって、
食料不足からの村同士の抗争という説
モアイを作らせた部族の厳しい要求に対し
作る側の部族が反乱を起したという説などなど・・
いずれにしても戦いに勝ったものが
相手を侮辱するために、神聖な場所であったAhuを荒らし
モアイの目に宿る聖なる力<mana>を恐れ、
すべてのモアイは顔を地面に埋めるように倒されました。
ヨーロッパ人は島にやってくるようになった時には
島のモアイはすべて倒されていたのだそうです。
あのキャプテンクックの航海記にもイースター島のことが書いてあって
石像はすべてうつぶせに倒れているとの記述があったとか。
Ahuの前に写っているストーンサークルは
葬儀の行われた場所だそうです。
昔の人々は亡くなった人の体に布を巻いて
このストーンサークルの中央部分に安置したそうです。
そのまま数ヶ月放置し、鳥やその他の
野生動物によって遺体が骨だけになったら、
その骨を海で綺麗に洗って
Ahuの土台部分に埋めたのだそうです。
日本でも沖縄のほうで「骨洗い」の儀式がありましたよね。
なんだか不思議な関連性を感じてしまいました。