カンドンベの演奏を聴きに出かけていったのは夜の9時過ぎ。
毎週日曜日のこの時間に練習をするとのことでした。
一緒に行ったのは大学の友達の女の子二人。
今から思えばこれがまずかった。
私はてっきり演奏を室内で聴くのだと思っていたのですが
カンドンベは歩いて演奏するので練習も路上で行われるんです。
これを知らなかったのもまずかった。
連れて行ってくれた友人は知っていたのでしょうが。
場所についてみると路上で焚き火が焚かれていて
それを囲むように20人くらいの男性が
お酒を飲みながら写真のようにカンドンベを温めていました。
そこらじゅうお酒臭くてみんな赤ら顔。
「まずいところに来ちゃったな・・・・」と反省しても後の祭り。
黒人の音楽なので、当然のことながら
黒人の住んでいる地域で練習されるわけで
ウルグアイにおける黒人は
かなり貧しい生活を強いられているんです。
つまり私達が着いたのは「ちょっと危ないエリア」
案の定、酔っ払ったあんちゃんが絡んできました。
特に私のような東洋人の顔は珍しいので目立ってしまい
嫌がらせのような言葉を何回も浴びせられました。
「それでも折角来たのだから」と友人と3人で団結し
しつこい男性を何とかかわしながら待つこと30分以上!
リーダーらしい人の一声で演奏が始まりました。
それがまぁすごいこと!!
10人位の列が前後に二列。
人が変わったかのような勢いで
カンドンベを打ち鳴らし始めたのです。
時刻は夜の10時前。
しかも閑散とはしていますが住宅街のど真ん中。
寒々とした夜空にカンドンベの音が響き渡っていました。
最初は10人位しかいなかった観客も
練り歩いていくうちにどんどん膨らんで
5ブロックほど先の終着点では100人ほどに!
そのほとんどが演奏隊の前で踊っているんです。
「移動式クラブ」とでも言えば良いのでしょうか
千鳥足のおじちゃんから、革ジャンでばっちり決めた若者
ジャージ姿のおばちゃん、杖をついてるおじいちゃん
パジャマ姿の男の子や、やたらと色気たっぷりのダンサーまで。
これには圧倒されてしまいました。
主人が出張にカメラを持っていっているので
残念ながら画像はお届けできないのですが
今度主人を連れて行ったときに必ず撮って来ますね。
でも、危険なエリアに遊びに行っちゃったことで怒られそう・・・・。