第77回アカデミー賞ご覧になりましたか?
個人的には
Mar Adentroの
最優秀外国語映画賞受賞が嬉しかったです。
最近になってスペイン語映画が徐々に注目されるようになってきました。スペイン語を勉強する者としては嬉しい限り。
下に主な受賞者をリストにしてみました。
ちょっと注目していただきたいのが最優秀歌曲賞。
以前ご紹介した
モーターサイクルダイアリーズの
「Al Otro Lado del Rio」(河を渡って木立の中へ)。
実はこれを歌っているのは、何と、ここウルグアイ出身の歌手なんです。
Jorge DREXLER(ホルヘ・ドゥレクスレール)
私は勝手に「ウルグアイ版小沢健二」と思っているのですが、透明感のある高いキーの声がとても特徴的で、軽やかなPOPが彼のスタイルです。何とこの部門でスペイン語の歌が賞を取ったのは史上初!ウルグアイ人歌手がスゴイ偉業を成し遂げてくれました。
【第77回アカデミー賞の主な受賞者】
最優秀主演男優賞:ジェイミー・フォックス(「Ray/レイ」)
最優秀主演女優賞:ヒラリー・スワンク(「ミリオンダラー・ベイビー」)
最優秀助演男優賞:モーガン・フリーマン(「ミリオンダラー・ベイビー」)
最優秀助演女優賞:ケイト・ブランシェット(「アビエイター」)
最優秀作品賞:「ミリオンダラー・ベイビー」
最優秀監督賞:クリント・イーストウッド(「ミリオンダラー・ベイビー」)
最優秀外国語映画賞:「海を飛ぶ夢」(スペイン)
最優秀歌曲賞:「河を渡って木立の中へ」(「モーターサイクル・ダイアリーズ」)
最優秀作曲賞:「ネバーランド」
コチラの記事にも書いてある通り、歌曲賞にノミネートされた全作品は、授賞式でライブパフォーマンスされました。今年はビヨンセがノミネート作品の中から「亡き人への想い」(「コーラス」)、「Learn to Be Lonely」(「オペラ座の怪人」)、「Believe」(「ポーラー・アクスプレス」)の3曲を熱唱しました。「Accidentally in Love」(「シュレック2」)はカウンティング・クロウズが披露。
で、問題の「Al Otro Lado del Rio」なのですが、何と、カルロス・サンタナが、俳優のアントニオ・バンデラスと組んで歌ったのです。
コチラの記事に書いてある通り、本当はホルヘ自身で自分の歌を歌いたかったそうなのですが(歌手なら当然ですよね)、知名度が低かった為バンデラスとサンタナに譲らざるを得なかった模様。でも、俳優であるバンデラスに自分の歌を歌われるのはちょっと・・・。
ホルヘの受賞に際するスピーチが以下の通り。
Clavo mi remo en el agua ♪
Llevo tu remo en el mío ♪
Creo que he visto una luz al otro lado del río ♪
El día le irá pudiendo poco a poco al frío ♪
Creo que he visto una luz al otro lado del río ♪
Ciao! Thank you! Gracias!
そうなんです、スピーチの冒頭部分で
受賞曲のフレーズを歌っちゃったんですね。
きっと、我慢できなかったのでしょう。
その辺のしたたかさに「ウルグアイ人根性」を垣間見た気がしました。
追伸:
この授賞式には「モーターサイクル・ダイアリーズ」で主役のチェ・ゲバラ役を務めた
ガエル・ガリシア・ベルナルの姿はありませんでした。
ある雑誌の記事によると、同映画のテーマソング(受賞作品)を
Jorge本人に歌わせないことに対する抗議行動だったとか。
この歌のプレゼンターは彼が務めるはずだったのだそうです。
こういう時って南米出身者同士の連帯は強まるようです。