日本でも人気のあるリアリティーショー。
制作費が大幅に削減できることに加えて
出演者が一般人ということに親しみを感じるらしく
ここウルグアイでも大変もてはやされています。
ところが17日、そんな番組を収録中にある悲劇が起こりました。
場所はモンテビデオから約300キロ北西にある、Rio Negro(リオネグロ)州の州都Young(ヤング)。10チャンネルのDesafío al Corazón(勇気ある挑戦)という、視聴者参加型テレビ番組の公開収録中におこりました。番組の内容は、地元の有志50人で蒸気機関車と貨車2両をロープで引っ張って動かすことができれば、地元の病院に寄付が送られるというもの。
11歳の少年一人を含む7人が、蒸気機関車の下敷きになり死亡。11人が負傷しました。18日には亡くなった7人の葬儀が執り行われYoung街の住民の多くが参列したそうです。
地元の警察は事故の原因究明に努めているそうですが
今のところ、責任の所在は明らかではありません。
現時点で言われているのが「参加者の熱烈なヤル気」が
この事故を招いたのだと言うこと。
実は、この挑戦の開始時間の10分前に待ちきれなくなった参加者達が
勝手にロープを引っ張り始めてしまったのだとか。
安全確認をシッカリと行う前に勝手に引っ張り始めた上に
前日の雨でレールが滑りやすくなっていたため
予想以上のスピードで車輌が動き始め
その速さについていけなかった参加者が転倒し
周りの人々も将棋倒しになったのだそうです。
地元病院への資金集めとして、住民の「善意」によって
実施された企画なだけに心が痛みます。
番組担当者は特別番組を組んで放映すると約束したそうです。
蛇足ですが、この事故、日本でも取り上げられていました。
「勇気の挑戦」TV収録中に事故、6人死亡 ウルグアイ
朝日新聞 - 2006年3月17日
列車引っ張るTV番組で参加者死傷、ウルグアイ
CNN Japan - 2006年3月17日
TVの番組収録中に7人死亡・ウルグアイ
日本経済新聞 - 2006年3月17日
TVの公開収録中に視聴者7人が死亡-ウルグアイ
サンケイスポーツ - 2006年3月18日
ウルグアイ視聴者参加番組で7人死亡
スポーツニッポン - 2006年3月18日
追記:死者の数が一人増えて8人になったそうです。