ウルグアイのバスのお話をしたので
バスに乗ると出逢える面白い方々のお話をします。
それは物売りの人たちです。
これがまた実に興味深いのです。
私は勝手に分類して「雑貨系」「食料系」と「文学系」と読んでいます。
説明が簡単なのが「文学系」です。
彼らの売るものは「詩」あるいは「絵」です。
でも自分で書いたものではありません。
名刺くらいの大きさのものが多いですが、様々な種類があります。
中にはどこかの本の1ページをコピーしたものもあります。
コピーを繰り返しすぎて文字が読めなくなっているものも。
彼らは乗車すると一言運転手に挨拶をします。(もちろん運賃は払いません)
そして、手に持っているカードを乗客一人一人に配り始めます。
詩の内容は「家族愛」「思いやり」「やさしさ」「博愛」といった感じ。
絵に関しては宗教的な内容のものが多いです。
一通り配り終えると、運転手の横あたりに場所をとり
乗客全員に向かって演説を始めます。
「家には子供が3人いて・・・妻が病気で・・・失業中で・・・・・」
演説が終わると先ほど配った「商売道具」を回収して回ります。
中には1~2ペソ(4~8円)渡す人もいますが、
大抵の人は、渡されたカードをそのまま返します。
彼らは回収を終えると、また一言運転手に挨拶して降りていきます。
他の2つのタイプ(「雑貨系」「食料系」)に比べると
「文学系」の人々は物売りと言うより物乞いに近いかもしれません。
文章が長くなってしまったので一旦切りますね。